栃木県宇都宮市
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ラブストーリーは突然に

それは突然訪れた。
3日前の月曜日。
朝目覚めると右腕に違和感がある。
腕から指先まで痺れてるのだ。
身体の右側を下にして寝ていたようなので、
左を下に入れ替え痺れが無くなるのを待つ。
3分ほど待っただろうか。
感覚は全く変わらない。
その間、指が動かないような違和感を薄ら感じる。
更に3分。
やはり感覚は戻らない。
そんなことより、指が動かない。
若干こぶしを握ることはできるが力が入らないし、開くことが出来ない。


ウヒャァ~~~!!!
キタコレ!!!

瞬間的に一つの病が脳裏をよぎり飛び起きた。
が、
ん?飛び起きられた??
右足は正常??
顔や首を触ってみても感覚は普通。
そうだ!この病の時は表情が変わると耳にしたことがある。
恐る恐る鏡を覗き込む。
洗面所に設置された銀板の中には
いつもの見慣れたナイスガイがパジャマ姿で映っていた。

本日もナイススマイル!!

平静を装いながらも急いで着替えて最寄りの脳神経外科へ。
道中、いろいろな可能性を考える。
脳梗塞かも
  ↓
ヤバすぎる!!
  ↓
でも右腕以外が正常だから可能性は低い?
あるいは軽傷??
  ↓
前日、ショールーム外側の植え込みの木を切った
  ↓
昨夜から右上腕外側には違和感があった
  ↓
疲労により筋が切れた??
  ↓
手術とかになっても結構時間かかる
  ↓
これは全部夢??
  ↓
うん。それに違いない!!

病院の受付で問診票を渡されるも右手不動。
私、右利き。
だが、さすが私だ!!
すべて右利きだったが3年前からご飯は左!!
・・・。
ご飯は食べられても字は書けん。。。無念

左手で描いた素晴らしき象形文字を解読した病院スタッフも
危うい可能性を秘めていることに気付いたのであろう。
順番飛ばして別室に通され一通りの問診と触診。
一刻を争うほどの症状ではなかったのであろう。
その後待合室で待たされ順番通りに診察室に通された。
そこには院長と思しき男性医師が座っており、
私が先ほど描いた暗号を解読していた。
そして指先から腕、脚、表情や目の動きまで細かくチェックする。
ちなみに、家で鏡を見ながら自分でも目の上下左右の動きをチェックしたのだが、
左右に動いた目の動きは鏡の前でやっても自分では確認できないことにやった後で気づき
非常に恥ずかしくなったのは言うまでもない。。。
一通りの触診が終わりに近づいてきたところで医師が言葉を発した。
脳はNo!!
えっ?!
それは私の脳が低レベルという悪口なのか??
つまり馬鹿だと・・・!
嫌、違う。脳の病気では無いという意味だ。
一瞬馬鹿にされたのかと思ったが、右手が思うように動かないことが幸いした。
医師から告げられた病名(怪我名?)は橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)
別名 サタディ ナイト シンドローム または ハネムーン シンドローム

何やら幸せになりそうなネーミングだが、右手が使い物にならない。
なぜこのような名前が付いているのかは是非調べてみて欲しい。
字が書けないのはもちろん、マウスを操作することもできない。
ポケットに入れた車のカギを取ることさえ出来ない。
何とも不便である。
この症状は1カ月~3カ月ほどで完治するらしいので
しばらくは左手に活躍してもらうことになりそうだ。
昨日はせっかくの休みだったのだが何もすることができず無念なり。
不自由な身体と何も出来ないストレスを忘れるかのように
気づいたら行き慣れた店のカウンターに腰を下ろしていた。
マスター、いつもの頼む!

こいつを左手でこぼすことなくたいらげた時が左手食事免許皆伝と自分で決めていた。
まさかこんなに早くチャレンジする日が来ようとは。
案ずるより産むが安し

完飲!!
右手が治るまでまだまだ時間がかかりそうだ。
次回は野菜増しにチャレンジしてみよう。
                        おわり